5月, 2016年

入管が技能実習のやり直しを認める画期的決定

2016-05-30

法務省が、技能実習のやり直しを認め、再び技能実習1号の在留資格を認める画期的な決定。
受け入れ機関による不正を告発して逃亡せざるを得ず、やむを得ず他の仕事もした実習生について、職種を変更して実習継続を認めることは当然のことだと思うが、これまでに前例はない。法務省は、今後も、実習生に帰責性がない場合には、技能実習のやり直しを認めるべきだ。
判断に11か月もかかったことは問題だ。
共同通信の取材に対して、一言、コメント。「職場で不当な扱いを受けている実習生の間で告発の機運が高まるのではないか」(指宿)

ベトナム人男性、技能実習可能に 名古屋入管許可(毎日新聞)
http://mainichi.jp/articles/20160528/ddh/041/040/004000c

技術実習やり直し許可 法務省、来日ベトナム人男性に(中日新聞)
http://chuplus.jp/paper/article/detail.php?comment_id=369312&comment_sub_id=0&category_id=130&from=local&category_list=130

トールエクスプレスジャパンで残業代相当額の不払賃金請求

2016-05-30

トールエクスプレスジャパン(旧フットワークエクスプレス)に新しい労働組合(日本労働評議会トール広島分会)ができました。タクシーのKmグループ国際自動車と同じように、残業代が実質的に支払われていない賃金規定が不当だとして、不払賃金の請求を求めて、広島支店の労働者が立ち上がりました。同社では、能率手当の算定において、時間外手当(A)(能率手当以外の賃金の時間外割増賃金)を控除しています。これは、国際自動車第1次訴訟一審・控訴審判決の論理にれば、労基法37条の趣旨に反し、公序良俗違反として民法90条により無効になり、会社は時間外手当(A)と同額の不払賃金の支払い義務を負うことになります。さらに、能率手当の金額が増額する結果、時間外手当(B)(能率手当の時間外割増賃金)にも不払いが生じていることになります。
分会は、本日、会社に結成通知と団交申し入れを行いました。

トールエクスプレスジャパンに働く労働者のみなさん。この問題に疑問を持っている方は、ぜひ、労評本部、大阪府本部、最寄りの県本部、もしくは暁法律事務所(労評顧問)まで連絡をください。

トールエクスプレスジャパン 広島で新分会結成される(日本労働評議会HP)
http://www.rouhyo.org/news/428/

「全国部落調査」出版禁止、損害賠償を求めて211名と部落解放同盟が提訴

2016-05-08

 4月19日、全国の被差別部落の所在地等の情報を掲載した書籍(「全国部落調査」)の出版禁止、ウェブサイトの削除、損害賠償の支払いを求めて、被差別部落出身者211名と部落解放同盟が、東京地裁に提訴しました。
 すでに、出版差し止めの仮処分とウェブサイト削除の仮処分が認められていますが、被告は形を変えて出版することを表明し、ウェブサイトも削除されていません。
 現在も、結婚差別、就職差別などの部落差別は存在しており、被差別部落の所在地等を公表する書籍の出版等は許されません。また、ウェブサイトには、ほとんどの原告の名前、住所及び電話番号とされる情報まで掲載されているのです。
表現の自由はとても大切な人権ですが、人を傷つけたり、差別されることにつながる行為をする自由はありません。原告らの差別されない権利、プライバシー権、名誉権を守るこの訴訟に注目してください。
 本件訴訟の弁護団は河村健夫弁護士、山本志都弁護士、中井雅人弁護士と私・指宿昭一です。

「差別を助長」 書籍の出版差し止め求め提訴 4月19日 22時34分 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160419/k10010489441000.html

部落地名リストの出版とネット公開、差し止め求め提訴 2016年4月20日01時46分 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASJ4M4GQJJ4MUTIL02R.html

解放同盟、川崎の出版社側提訴 出版差し止めと損害賠償 東京新聞(共同通信)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016041901002074.html

解放同盟 部落地名本の出版差し止め求め提訴 2016年4月19日 21時16分(最終更新 4月19日 21時16分)毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160420/k00/00m/040/099000c

印刷店で「365日連続勤務」のあげく自殺未遂-元従業員が賠償求め、会社を提訴

2016-05-08

「残業代ゼロ」、365日連続勤務、月の残業時間257時間の長時間労働によりうつ病を発症し、自殺未遂をした労働者とその妻が会社と社長に対して安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求訴訟を提訴(2015年10月10日)

 昨年、提訴した事件ですが、ブログに書いていなかったので、報告します。

■事案の概要
 原告Aは、30代男性。2006年4月より(株)アコに社員として入社した。アコは、電気通信工事業の設計施行、インターネットを利用した各種情報提供サービス業、印刷業、広告デザインの企画・制作等を行う株式会社である。被告西野武蔵は、アコの代表者代表取締役である。
Aの入社後、アコの従業員が半分以下に減ったため、Aの業務量は増え、労働時間の長時間化が始まった。Aは、入社後まもなく@名刺(あっとめいし)銀座店の店舗に移動になったが、2010年5月以降、店舗の従業員がA一人となったため更に業務量が増え、休憩が取れず、週に1~2日は帰宅できなくなった。2012年5月、Aの転居により、通勤時間が長くなったが、その後は、週に2~3回しか帰宅できなくなった。その後、更に長時間連続勤務化が進み、2013年の1年間は365日連続勤務で、ほとんど自宅に帰宅しておらず、ほとんど毎日、会社で深夜まで仕事をして、机の上に突っ伏して寝ていた。同年10月~12月の時間外労働時間を、LINE送信記録をもとに計算すると、10月が約160時間、11月が約226時間、12月が約257時間にもなる(一日の睡眠時間を6時間として計算した。実際の睡眠時間はこれよりも遙かに短かったはずである。)。なお、アコでは、タイムカードもなく、従業員に対する労働時間管理を全く行っておらず、残業代の支払いを全くしていなかった(「残業代ゼロ」制度)。
Aは、2014年1月2日から5日も連続勤務をしたが、領収書と売上金額が整合せず、書類も不足していたことから自責の念にとらわれ、会社を出て、自動車の中で睡眠導入剤を飲み、練炭を燃やして自殺を図ったが失敗した。同月6日、もう一度、同じ方法で自殺を図ったが失敗し、同月7日に、呆然としていたところを、妻である原告Bと母に発見され、救急車で病院に運ばれ、同月8日に入院した病院で適応障害、抑うつ状態であると診断された(転院した病院も含めた入院期間は39日間)。Aの発症は業務起因性があるものであり、2015年2月24日に中央労働基準監督署から労災認定の通知を受けている(ICD-10F32「うつ病エピソード」発症と認定)。
A及び妻Bは、アコ及び社長西野に対して、安全配慮義務違反に基づく損害賠償、不払賃金等を請求する訴訟を10月10日頃に東京地裁に提訴した。

印刷店で「365日連続勤務」のあげく自殺未遂ーー元従業員が賠償求め、会社を提訴(弁護士ドットコムニュース)
https://www.bengo4.com/c_5/n_3809/

365日連続勤務でうつ病発症、会社と社長を提訴(TBSニュース(JNN))

残業250時間 会社を提訴(テレビ東京ニュース)

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