人身取引被害者のスリランカ人の賃金請求事件で和解成立(浜松)

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 人身取引被害者であるスリランカ人男性2人が勤務先の産廃処理会社(静岡県袋井市)に未払い賃金の支払いなどを求めた訴訟で、16日、静岡地裁浜松支部で、原告らに150万円を支払うという内容の和解が成立しましました。

 原告らは2011年1〜7月末、産廃会社で業務に従事しましたが、1日2000円の食事代を渡されただけで、賃金が払わず、本年3月、約240万円の支払いを求め提訴していた。また、原告らは、スリランカで人材あっせん会社にだまされて来日していたことから、あっせん会社社長に対して、支払ったあっせん料などの損害金330万円の支払いも求めていましたが、同支部は、11月5日、請求を全額認容する判決を出しています。

 だまされて多額の費用を支払って来日し、日本で、労働法も守られない条件下で不当に搾取される外国人は決して少なくないと思われますが、訴訟まで提起することは極めて珍しいです。本件の原告らは、勇気を持って提訴し、勤務先の会社は一定金額の和解金を支払うことを約束しました。しかし、原告らをだまし、多額のあっせん料を支払わせて、日本に連れてきたブローカーは行方不明で、裁判上は完全に勝訴していますが、現実に回収できる見通しは立っていません。

 このような被害者を生まないため、また、被害者救済のための取り組みが求められていると思います。

賃金訴訟:スリランカ人と勤務先、和解成立 地裁浜松支部

毎日新聞 2013年12月16日 23時16分(最終更新 12月16日 23時39分)

http://mainichi.jp/select/news/20131217k0000m040091000c.html

人身取引被害者のスリランカ人ら・未払賃金・損害賠償を求めて提訴(浜松)

2013.3.20 https://www.ak-law.org/news/496/

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