スリランカ人30人の一斉強制送還に抗議する記者会見

2016-09-23

22日、難民申請者を含むスリランカ人30人が、入国管理局がチャーターした飛行機で一斉に強制送還された。仮放免者の会とスリランカチャーター機送還人権救済申立弁護団で、記者会見を行い、これがTBSニュースで報道された。
難民不認定の異議申立てをしている者を収容したうえで、「異議を棄却します。」と通知してすぐに空港に連れて行って、強制送還をしている。そして、法務省は「今回の30人の中に、現在難民申請をしている人はいなかった」と公表した。取消訴訟の裁判をする機会を与えず、裁判を受けり権利を侵害しながら、「難民申請をしている人はいなかった」として、法務省は世論を欺こうとしたが、この報道によりある程度歯止めをかけることができたか。

スリランカ人30人強制送還、支援団体「裁判を受ける権利侵害」(TBSテレビ)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2875719.html

<仮放免者の会プレスリリース>
入国管理局がスリランカ難民をチャーター便で集団送還
人権救済申立、国家賠償請求訴訟など行われているなか、再度のスリランカ難民送還
2016年9月23日 仮放免者の会   

[事案の概要]
入国管理局は、本年9月21日(水)から22日(木)にかけて、スリランカに非正規滞在者約30名を、チャーター機を利用して集団強制送還した。
 2013年から開始された非正規滞在者へのチャーター機送還は今回で5回目。2014年12月18日の3回目のチャーター機送還は、スリランカ人26名とベトナム人6名の同時送還であり、特にスリランカ人の中には難民申請者が多数含まれていた。
 2014年のスリランカに送還された内の3名は、2015年11月16日には日本弁護士連合会に人権救済申立を行なった。また名古屋入管からチャーター機に乗せられた1名は、本年8月2日、名古屋地裁に国家賠償請求訴訟を提起した。
 一昨日から昨日にかけての2回目のスリランカ人チャーター機送還の全容はまだ明らかになっていないが、30名程が送還された様子。難民申請者も確実に含まれている。
[問題の核心]
 本人の意思に反しての強制送還自体の人権をめぐる問題もあるが、とりわけて集団的に強制送還するチャーター機送還は、より多くの深刻な問題を引き起こしている。特に、2014年と本年と、繰り返されたスリランカ難民送還は、難民申請者の裁判を受ける権利を奪うという重大な権利侵害をはらんでいる。
2015年11月16日の日弁連への人権救済申立は、①裁判を受ける権利の侵害、②家族分離、③ノン・ルフルマン原則違反、④送還の態様の問題を訴えている。また、本年8月2日の名古屋地裁への国賠訴訟では、裁判を受ける権利の侵害を訴えている。
 チャーター機送還、とりわけて難民の強制送還については、弁護士会など各界からの批判もあり、さらに人権救済申立、国賠訴訟で争われている渦中での、2回目のスリランカ難民はとりわけて問題である。

※入管は、不法滞在者を大量に、また①確実に、②安価に、送還できるとチャーター機送還を開始した。当初、年間3千万円で二百人の送還を予定した(一人当たり15万円)。しかし第三回(32人)は一人120万、第四回(22人)は一人159万円と、人数が少ないうえに個別の強制送還よりも格段に高額となっており、費用対効果の面からの批判も出されている。
以 上

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