365日連続勤務で過労うつにより自殺未遂をした労働者が提訴(アコ事件)

2015-10-13

10月10日、「残業代ゼロ」、365日連続勤務、月の残業時間257時間の長時間労働によりうつ病を発症し、自殺未遂をした労働者とその妻が会社と社長に対して安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求訴訟を提起しました。訴訟代理人は指宿です。

 TBSテレビは、ニュースと14日朝のビビットで放送。

365日連続勤務でうつ病発症、会社と社長を提訴(TBSニュース)*今なら、映像が見られます(10月14日現在)。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2611599.html

365日連続勤務でうつ病発症、会社と社長を提訴(YAHOO!ニュース)*今なら、映像が見られます(10月14日現在)。
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6177376

印刷店で「365日連続勤務」のあげく自殺未遂ーー元従業員が賠償求め、会社を提訴(弁護士ドットコムニュース)
https://www.bengo4.com/roudou/n_3809/

「残業代ゼロ」、365日連続勤務、月の残業時間257時間の長時間労働によりうつ病を発症し、自殺未遂をした労働者とその妻が会社と社長に対して安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求訴訟を提訴(レイバーネット)
http://www.labornetjp.org/news/2015/1444738413352staff01

<事案の概要>
 原告Aは、30代男性。2006年4月より(株)アコに社員として入社した。アコは、電気通信工事業の設計施行、インターネットを利用した各種情報提供サービス業、印刷業、広告デザインの企画・制作等を行う株式会社である。被告西野武蔵は、アコの代表者代表取締役である。
 Aの入社後、アコの従業員が半分以下に減ったため、Aの業務量は増え、労働時間の長時間化が始まった。Aは、入社後まもなく@名刺(あっとめいし)銀座店の店舗に移動になったが、2010年5月以降、店舗の従業員がA一人となったため更に業務量が増え、休憩が取れず、週に1~2日は帰宅できなくなった。2012年5月、Aの転居により、通勤時間が長くなったが、その後は、週に2~3回しか帰宅できなくなった。その後、更に長時間連続勤務化が進み、2013年の1年間は365日連続勤務で、ほとんど自宅に帰宅しておらず、ほとんど毎日、会社で深夜まで仕事をして、机の上に突っ伏して寝ていた。同年10月~12月の時間外労働時間を、LINE送信記録をもとに計算すると、10月が約160時間、11月が約226時間、12月が約257時間にもなる(一日の睡眠時間を6時間として計算した。実際の睡眠時間はこれよりも遙かに短かったはずである。)。なお、アコでは、タイムカードもなく、従業員に対する労働時間管理を全く行っておらず、労基法37条に反して、残業代の支払いを全くしていなかった(事実上の「残業代ゼロ」制度)。
 Aは、2014年1月2日から5日も連続勤務をしたが、領収書と売上金額が整合せず、書類も不足していたことから自責の念にとらわれ、会社を出て、自動車の中で睡眠導入剤を飲み、練炭を燃やして自殺を図ったが失敗した。同月6日、もう一度、同じ方法で自殺を図ったが失敗し、同月7日に、呆然としていたところを、妻である原告Bと母に発見され、救急車で病院に運ばれ、同月8日に入院した病院で適応障害、抑うつ状態であると診断された(転院した病院も含めた入院期間は39日間)。Aの発症は業務起因性があるものであり、2015年2月24日に中央労働基準監督署から労災認定の通知を受けている(ICD-10F32「うつ病エピソード」発症と認定)。
 Aは、日本労働評議会に加入し、アコと団体交渉を行い、有給休暇取得分の賃金、本来会社が負担すべき携帯電話料金等の経費の返還を求めたが、アコは支払わなかった。
 10月10日、A及び妻Bは、アコ及び社長西野に対して、安全配慮義務違反に基づく損害賠償、不払賃金等を請求する訴訟を東京地裁に提訴した。

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