2月, 2020年

3.1NHKスペシャル「令和未来会議 2020“開国論”」で発言

2020-02-28

「外国人との共生」をテーマに、テレビ電話でつないだ全国・全世界の当事者・支援者・雇用者等40人とスタジオの4人が激論。スタジオは、高橋進さん(日本総研)、岡部みどりさん(上智大学教授)、鈴木康友さん(浜松市長)と私(弁護士)。移住連・鳥井一平さん、ユニオンみえ・神部紅さんもテレビ電話で発言。技能実習制度の存否や特定技能についても熱く議論しています。
予告動画が観られます。
NHKテレビ・NHKスペシャル 令和未来会議 2020“開国論”
2020年3月1日(日) 午後9時00分~10時00分
2020年3月5日(木) 午前0時55分~1時55分(4日深夜)再放送
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20200301

国際自動車事件最高裁で弁論

2020-02-27

 本日(2020年2月27日)、国際自動車事件第1次訴訟・第2次訴訟の最高裁の口頭弁論が開かれ、上告人ら代理人として私が、上告人を代表して全国際労働組合執行委員長が弁論を行いました。
 私の弁論要旨は、以下の通りです。
 なお、判決は、2020年3月30日16時に指定されました。

                        弁論要旨
 

                                         2020年2月27日
 
最高裁判所第一小法廷御中
 
                                   上告人ら 代理人弁護士 指宿 昭一

1 労働基準法37条は、憲法27条2項に基づく、労働者が「人たるに値する生活を営む」ための規定であること
 労働基準法37条は、勤労条件の基準を法定することで労働者の生存権の保障を図る憲法27条2項に基づく規定である。労働基準法の労働時間規制は賃金支払い原則と並ぶ労働法制の根幹部分であり、戦後労働法制の中核的部分を構成しているものである。労働者の生存権を始めとした基本的人権が守られなかった戦前の反省から、現行憲法は勤労条件の法定と労働基本権を人権規定の中に盛り込み、これを受けて労働基準法は労働時間規制を設けたのである。労働基準法37条は、この労働時間規制を実効あらしめるための重要規定である。
 これは、「労働者が人たるに値する生活を営む」(労働基準法1条1項)ため、すなわち労働者の生命・健康の維持、家庭生活の確保、自己の時間の確保のための規定であり、①時間外労働等を抑制し、もって労働時間に関する労働基準法の規定を順守させるとともに、②労働者への補償を図るという趣旨による規定なのである。労働基準法37条は、必ず、この趣旨に従って解釈されなければならない。

2 本件賃金規則の割増賃金控除部分は「割増賃金に当たる部分」の減額であり、労働基準法37条の定める割増賃金が支払われたとはいえないこと
 本件賃金規則は、割増賃金を一応は支払うとしながらも、その一方で、割増賃金と同額を控除しているのであるから、当該控除部分は「割増賃金に当たる部分」を減額するものと解釈すべきである。①時間外労働の抑制および②労働者への補償という労働基準法37条の趣旨にかんがみれば、これで労働基準法37条の定める割増賃金が支払われたとはいえないことは明らかである。これ以外の解釈はあり得ない。

3 「対象額A」は、「通常の労働時間の賃金に当たる部分」と「割増賃金に当たる部分」を判別することができないから、「割増賃金に当たる部分」は存在しないことになり、労働基準法37条の定める割増賃金が支払われたとはいえないこと
 労働基準法施行規則19条1項7号によれば、本件賃金規則における「歩合給(1)」は、異なる性質を有する賃金部分が混在した賃金である。すなわち、同規則19条1項6号の「出来高払制の賃金」(「対象額A」)と労働基準法37条の「割増賃金」(「割増金」)と同条5項の「通勤手当」(「交通費」)が混合した賃金なのである。つまり、「歩合給(1)」において、「通常の労働時間の賃金に当たる部分」である「出来高払制の賃金」から「割増賃金」(に当たる部分)が控除されているのであるから、本件賃金規則において「割増賃金に当たる部分」は支払われていないことになるのである。
 もし、万が一、このように言えないとしても、そもそも、本件賃金規則における「対象額A」は、「通常の労働時間の賃金に当たる部分」と「割増賃金に当たる部分」を判別することができないから、その意味でも、「割増賃金に当たる部分」が支払われたとはいえない。
 
4 労働基準法37条に反する原審判決を容認すれば、労働法制の否定につながること
 以上、述べたように、本件賃金規則は労働基準法37条等に違反して、割増賃金を支払わない違法なものである。しかし、原審判決は、契約自由の原則などを持ち出して、強行法規である労働基準法37条に違反する本件賃金規則を適法として、上告人らの請求を棄却した。これは、憲法に基づく戦後労働法制の根幹部分を否定し、その破壊に道を開く不当判決であり、絶対に容認できない。これは、戦後労働法制を否定する判決であり、すなわち戦後民主主義の破壊に道を開くものである。
 最高裁判所におかれては、原審判決の誤りを正し、憲法と労働法に基づき、上告人らの請求を容認する判決を出していただきたい。
以上

会社にパスポートを奪われた外国人労働者の裁判を支援してください!

2020-02-24

フィリピン人労働者による旅券返還請求訴訟に関する報道などをまとめました。

会社にパスポートを奪われた外国人労働者の裁判を支援してください! Good Morning
https://camp-fire.jp/projects/view/224717
横浜の行政書士事務所で働いていたフィリピン人労働者は、退職して半年が経ちますが、パスポートを会社に奪われており、いまだ返還されていません。このままでは、次の就職先を探すことも、母国に帰ることもできません。外国人労働者の人権を守るための裁判をご支援ください!

パスポート返還訴訟が提起する外国人労働問題-私たちにできること
https://www.setagaya.co.jp/kuminkaikan/kitazawatownhall/event02/1718?fbclid=IwAR07yLacEOH32cdFyX0T2FmHJwdl5iw4cjJJmfWpXaQ5e4GiZGyS_Ytap4w
開催日:2020年02月24日(月)
開催時間:14:00
会場:ミーティングルーム
主催:NPO法人POSSE

●会見映像が観られます●
Ibusuki and Iwahashi: “Filipino Woman Sue For The Return of Her Passport”
日本外国特派員協会 会見映像 オフィシャルサイトFCCJchannel
https://www.youtube.com/watch?v=NGfcNE13TRY

外国人労働者のパスポート取り上げ禁止すべき 弁護士ら主張
2020年1月23日17時22分 朝日新聞
http://www.asahi.com/international/reuters/CRWKBN1ZM0XJ.html
指宿昭一弁護士は日本外国特派員協会の会見で「パスポートを預かって、そのことによって労働を強制することは強制労働にあたり、日本の法律でも許されない」と指摘した。同氏によると、外国人技能実習生については、2017年に法律が制定され、パスポートを預かることが禁止されているが、他の外国人労働者に対しては取り上げが禁止されておらず、同様なケースについてよく相談を受けるという。
指宿弁護士は、外国人労働者のパスポートを保管するべきでないという厚労省のガイドラインを法律に格上げし、罰則をつけるべきだと主張している。

「わたしのパスポート返して!」フィリピン人女性、元勤務先「行政書士事務所」を提訴
1/17(金) 15:17配信 弁護士ドットコムニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200117-00010665-bengocom-soci
女性の代理人をつとめる指宿昭一弁護士によると、外国人労働者のパスポートの返還をもとめる裁判は初めてとみられる。(略)指宿弁護士は「パスポートを取り上げて、外国人労働者を意のままにすることは、強制労働にもあたる。国際的な常識からいえば認められないが、日本では、人を支配する道具として使われている。パスポートや卒業証明書の管理行為がいかに違法なことなのか、(裁判で)明らかにしたい」と述べた。(記事より)

パスポートを取り上げられ返還も拒否 フィリピン人女性が横浜市の雇用先を提訴
BLOGOS 清水駿貴2020年01月17日 16:13
https://blogos.com/article/430159/
女性の代理人弁護士である指宿昭一弁護士によると、技能実習法において在留資格「技能実習」の外国人に対してはパスポートや在留カードの保管が禁止され、刑事罰も設置されている。しかし、昨年4月に新設された「特定技能」などの在留資格では、法的に取り上げ行為は禁止されておらず、同じようなケースが散見されるという。
指宿弁護士は「パスポートを取り上げて外国人を意のままにさせるというのは強制労働にあたり、国際的な常識からすると犯罪にすらなる行為」と批判。
「パスポートの取り上げに関しては日本の法制度は甘すぎる。留学生や外国人労働者の取り上げ事案は多いが、当事者はなかなか声をあげられず、従わざるを得ない状況に追い詰められているケースが多い」
「本件はそういうなかで勇気を持って声をあげた。この裁判を通じて、パスポートや卒業証明書の取り上げ行為、管理行為というのがいかに違法なことなのか、社会的に明らかにしていきたい」と力を込めた。(記事より)

As 2020 Olympics Approach, Japan’s Treating Foreign Workers Like Indentured Labor
Mari Yamamoto
Jake Adelstein
Updated Jan. 17, 2020 5:54AM ET / Published Jan. 17, 2020 5:12AM ET
https://www.thedailybeast.com/as-2020-olympics-approach-japans-treating-foreign-workers-like-indentured-labor
— Shoichi Ibusuki, labor rights lawyer
—Shoichi Ibusuki, the noted labor rights lawyer representing Brenda, says that it’s very rare to sue for the return of a passport in Japan. Most employers would simply return the passport rather than go to court. “But then again very few foreigners would ever be able to take their employers to court in the first place.”
The road to restitution and fair treatment for foreign workers is long and hard; the odds of winning are not on their side.
CHICKENS AND EGGS
“In 2015, I was able to gain back wages from one surly employer of a foreign agricultural worker,” says Ibusuki, “but I had to get a court order to seize 1,000 chickens and their eggs, in lieu of compensation.”

外国人労働者のパスポート取り上げ禁止すべき 弁護士ら主張
[東京 23日 ロイター]
https://jp.reuters.com/article/japan-immigration-idJPKBN1ZM0XK
指宿昭一弁護士は日本外国特派員協会の会見で「パスポートを預かって、そのことによって労働を強制することは強制労働にあたり、日本の法律でも許されない」と指摘した。同氏によると、外国人技能実習生については、2017年に法律が制定され、パスポートを預かることが禁止されているが、他の外国人労働者に対しては取り上げが禁止されておらず、同様なケースについてよく相談を受けるという。
Japan should ban confiscation of foreign employees’ passports, lawyer says
Sakura Murakami TOKYO (Reuters) 1.23
https://uk.reuters.com/article/uk-japan-immigration/japan-should-ban-confiscation-of-foreign-employees-passports-lawyer-says-idUKKBN1ZM0SX?il=0%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E7%89%88
“Unfortunately, it’s common practice for companies to take the passports of the foreign workers they employ,” Shoichi Ibusuki, the plaintiff’s lawyer, told reporters.
“But to take someone’s passport and then force them to work is forced labour, and should not be allowed under Japanese law,” he said.

Ghosn wasn’t the only one trapped in Japan — many foreign workers also want to escape
ワシントンポスト By Simon Denyer
Jan. 23, 2020 at 11:09 p.m. GMT+9
https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/ghosn-wasnt-the-only-one-trapped-in-japan-many-foreign-workers-also-want-to-escape/2020/01/23/ea7bcaf0-3daf-11ea-971f-4ce4f94494b4_story.html?fbclid=IwAR2fUqitLn8Em54gpC7gmRPMijT5LfeNAKphKDnG4KF7qMw9wM9aG43ClF8
“The fact that the company keeps the employees’ passports in their custody and makes them work corresponds to forced labor, which is not allowed in Japanese law,” lawyer Shoichi Ibusuki said at a news conference Thursday at the Foreign Correspondents’ Club of Japan (FCCJ).

Unscrupulous Japanese Companies Seizing Foreign Workers’ Passports
Shingetsu News Agency (SNA)
http://shingetsunewsagency.com/2020/01/23/unscrupulous-japanese-companies-seizing-foreign/?fbclid=IwAR1b8Y3MrXu3YfZ_hrFxrEerbeisw7BMOtbWafHMoYjbNqu4N-5xte7V8FY
Her lawyer Shoichi Ibusuki and NPO Posse representative Makoto Iwahashi even liken her situation to “forced labor,” the potent term currently riling Japan-South Korea relations.

The lawyer Ibusuki believes that these legal changes should have been accompanied by an improvement in the rights of foreign workers because “most politicians are not interested in this issue.”

Of all the people who have come to Ibusuki for legal help, he says, “around 70% of them had their passports taken away.” Some vicious companies do not have any desire to respect the rights of foreign workers or even Japanese workers. “They just want to use the cheap labor,” he concludes.

外国人労働者の旅券取り上げ横行 保管に規制なく人権侵害
2020年2月16日 東京新聞こちら特報部
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2020021602000144.html
指宿氏は、「技能実習ほどではないとはいえ、外国人労働者の旅券の取り上げも多い。指針には強制力がない。速やかに禁止を立法化すべきだが、まだされていない段階だ」と話す。

2.27国際自動車事件で最高裁弁論

2020-02-22

2月27日13時30分から、最高裁判所で、国際自動車事件(第1次訴訟・第2次訴訟)の弁論が行われます。第1次訴訟東京高裁差戻審と第2次訴訟東京高裁の不当判決を覆して、逆転勝訴を目指します。ぜひ、傍聴を!

2020/02/27 国際自動車事件最高裁弁論/行動 レイバーネット日本
http://www.labornetjp.org/EventItem/1581897304114staff01

[全国際自動車労働組合]2月27日、最高裁での審理! 12時、南門前にお集まりください! 東京総行動
https://tokyo-sokodo.blogspot.com/

2020年2月の報道機関等での発言等

2020-02-16

外国人労働者の旅券取り上げ横行 保管に規制なく人権侵害
2020年2月16日 東京新聞こちら特報部
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2020021602000144.html
指宿氏は、「技能実習ほどではないとはいえ、外国人労働者の旅券の取り上げも多い。指針には強制力がない。速やかに禁止を立法化すべきだが、まだされていない段階だ」と話す。

外国人失踪① 夢見て来日 借金の束縛 実習生らヤミ就労で返済
2020年2月23日 読売新聞大阪版
外国人問題に詳しい指宿昭一弁護士は「外国人政策の欠陥を示す異常な状態だ。失踪せざるを得ない根本的な原因を解消しないと、新制度もうまくいくはずがない」と指摘する。

【労評トール労組】トールエクスプレスジャパン残業代裁判  高裁判決は延期!!

2020-02-09

<日本労働評議会HP記事を転載(以下の文章は、日本労働評議会の文責です)>
【労評交運労トール労組】トールエクスプレスジャパン残業代裁判  高裁判決は延期!!
2020-02-06
https://www.rouhyo.org/news/1376/
国際自動車の最高裁判決をにらみ、逆転勝訴の動き!!
残業代の不払いは交通運輸業界全体に蔓延しています。

その結果、どの会社でもトラック労働者の労働力不足が深刻化しています。

トールでも会社とトール労組は労働協約を結び、賃金対象額からそっくり残業代分の分を差し引き、その上で残業代を支払えばよいという賃金体系を作り上げました。

能率手当=賃金対象額-時間外手当A(残業代)

これに時間外手当Aを支払っても残るのは、賃金対象額のみとなり、残業代は支払われていません。

トール残業代裁判は、労評交運労トール労働組合広島分会によって取り組まれています。

この裁判闘争は、交通運輸業界全体に蔓延している残業代不払いという悪弊を正すための闘いです。

トール(トールエクスプレスジャパン株式会社)残業代裁判では、何が争われているのか?
以下は、大阪高裁に残業代を支払っていないことを実証するために提出した資料です。

控訴人は、労評の組合員のことで、被控訴人は会社のことです。

2014年10月、一ヶ月に82時間も残業を行って約25万6千円の支給総額でした。

裁判を起こそうと決意するきっかけとなった当時の賃金です。

一番上の棒グラフが、労働基準法に基づく支払いでは約34万円になりますが、実際支払われている賃金は残業代84,770円を賃金対象額から差し引かれ、25万6千円です。

つまり、割増賃金である残業代84,770円が支払われていません。

裁判は、この残業代不払いを過去2年間にさかのぼって支払えという裁判ですが、集配労働者の待遇を改善する裁判でもあります。

大阪高裁で勝訴判決が出たら、「御用組合」を辞めて労評に加盟し、残業代を取り返そう!
集配職労働者は、土曜日以外、毎日毎日残業をさせられています。

その残業に対し、会社は裁判で、

「残業をする労働者は労働効率が悪いから、だから残業代を差し引くのは正当だ、これは多数派組合であるトール労組と合意した労働契約だ」

と、主張しています。

こんな主張を裁判であつかましく主張するならば、社長、支社長、支店長、そしてトール労組の幹部は、集配業務を残業をせずに終らせることをわれわれに示してみたまえ!

残業代ゼロの賃金制度の廃止を求める裁判闘争は、日本で働く全労働者の権益を守る闘いです。

会社と御用組合の結託によって、残業代ゼロの賃金制度が作られました。

大阪高裁で勝訴判決が出たら、御用組合をやめて労評に加盟し、残業代を取り返そう!

労評は、各地で裁判説明会を開催予定です!
未払い賃金の請求権は、裁判を起こさなければ、2年間で失われます。

同じような賃金未払いを争っているの事件で、国際自動車の最高裁で口頭弁論が開かれることが決まりました。

ということは、労働者側の勝訴する可能性が強いということです。

国際自動車の裁判で、労働者側が勝訴すれば、大阪高裁のトールの裁判は、100%勝訴します。

労評は、トール裁判の大阪高裁判決後にはすぐに労評東京都本部主催、また関西地区、東海地区等で裁判説明会、相談会を開催する予定です。

判決結果を聞きたい人、自分も裁判に参加したい人はぜひ参加して下さい。

また、トール以外の運輸関係労働者の方からの相談も受け付けます。電話相談も受け付けます。

〇連絡先〇  
日本労働評議会(労評)
交運労トールエクスプレスジャパン労働組合
TEL:080-7560-3733
(労働相談専用電話番号)
日本労働評議会(労評)中央本部

TEL:03-3371-0589 FAX:03-6908-9194

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