本日、再審請求! 二子玉川駅ちかん冤罪事件

2013-11-26

二子玉川駅ちかん冤罪事件再審請求への支援のお願い

                                                                    2013.11.26

二子玉川駅ちかん冤罪事件再審弁護団 弁護士 指宿 昭一

 1 事件の内容

 2006年10月23日午前6時53分ころ、日本銀行職員(庶務担当)である吉田信一さんは、宮前平駅で、田園都市線の上り各駅停車の6、7両目に乗車しました。車中では、大学通信教育の試験の準備のため、英語のプリントを読んでいました。午前7時5分頃、二子玉川駅で電車を降車し、進行方向に進んで、トイレのある階下に降りようとしたところ、背後から突然、男性にワイシャツの襟首あたりを掴まれ、「お前が触ったのを、俺は見た。」と言われ、更に胸ぐらを掴まれました(この男性は、実は、警察官であったことが、後日、判明しました。)。吉田さんは、何が起こったかが理解できず、男性の手を振り払いましたが、その際に、靴が脱げ、鞄を落としてしまいました。身に覚えのない言いがかりをつけてきた男性と関わり合いになりたくなかったことと、勤務先に遅刻しそうだったことから、吉田さんは、靴と鞄は駅で保管してくれるだろうと考え、トイレで用を済ましてから、再び、電車に乗車し、日本銀行に向かいました。

 同日夜、吉田さんは、二子玉川駅改札口や落とし物管理センターに電話をかけて問い合わせましたが、靴と鞄の行方は分かりませんでした。後日、再び、落とし物管理センターに電話をかけましたが、同様でした。

 事件からちょうど1か月後の同年11月23日、吉田さんは、自宅で、神奈川県及び東京都の迷惑防止条例(ちかん行為)違反で令状逮捕されました。全く、身に覚えのない逮捕でした。同日、当番弁護士として接見に行った弁護士は、吉田さんから事情を聞き、吉田さんは無実であると判断しましたが、否認を続ける(無実を主張する)ことにより長期拘留されるおそれがあり、また、かえって重い処分を受ける可能性があると言って、ちかん行為を「自白」するように薦めました。吉田さんは、悩んだ末、同月24日に、警察の誘導にのって、やっていないちかん行為を認め、その調書を作成されてしまい、その結果、同年12月4日に略式起訴され、罰金30万円の略式命令を受けました。なぜか、同年11月26日、本件ちかん事件が各新聞において実名報道されたため、同年12月20日、吉田さんは日銀を懲戒免職になりました。

 本件「ちかん事件」は、冤罪事件です。吉田さんは、全く本件に関係がありません。ちかん行為自体が存在したのかどうかは明らかになっていませんが、少なくとも吉田さんはちかん行為の犯人ではありません。そもそも、吉田さんは、ちかん行為が行われたとされる先頭車両には乗っておらず、6、7両目に乗車していたのです。

本件の被害者女性の供述は、曖昧な上、吉田さんを全く目撃していません。唯一の「目撃者」は、偶然乗り合わせた警察官ですが、その供述も曖昧です。この2つの曖昧な証拠だけでは、吉田さんを「有罪」とすることはできませんが、吉田さんの虚偽の「自白」調書があったため、吉田さんは有罪とされたのです。

 

2 裁判等の状況

 吉田さんは、このちかん冤罪事件を理由に勤務先である日本銀行を懲戒免職となったため、雇用契約上の地位確認を求める労働審判、民事訴訟を闘ってきましたが、不当にも裁判所は吉田さんの訴えを認めませんでした。吉田さんが無実であることを証明し、名誉を回復する道は、刑事再審請求しか残されていません。

 吉田さんは、本件の再審請求を決意し、狭山再審弁護団主任弁護人の中山武敏弁護士に相談をしました。中山弁護士の呼びかけで弁護団が結成されました。弁護団としても、事件記録を検討し、吉田さんが無実であることを確信し、再審請求の準備を進めてきました。本日、東京簡易裁判所に再審請求書を提出します。

 

3 みなさんへのお願い

 再審請求で無罪を勝ち取るためには、世論の後押しが必要です。世論を作るためには、当事者、弁護団と共に、裁判を支える沢山の人の力が必要です。ぜひ、吉田さんが冤罪を晴らすための闘いに協力してください。

 

<経緯>

2006.10.23 田園都市線宮前平~二子多摩川駅間でちかん冤罪事件

     11.23 吉田氏、通常逮捕。否認。当番弁護士として接見した弁護士から、「自白」を勧められる。

     11.24 吉田氏の「自白」調書が作成される。

     11.26 新聞で実名報道。

     12.4  起訴、罰金30万円の略式命令(東京簡易裁判所)

     12.20 吉田氏、勤務先の日本銀行を懲戒免職となる。

     12.   吉田氏、日本銀行に対し、調停申立て(東京簡裁)。

2008. 1.8  吉田氏、日銀を相手方として、雇用契約上の地位確認を求める労働審判申立て(東京地裁)。事案の性質上、労働審判手続を行うことが適当でないと判断され、労働審判を行わずに終了し、民事訴訟へ移行。

2009.1.27  民事訴訟一審、請求棄却。控訴。

2010.6.10  民事訴訟控訴棄却。上告。

2010.11.30 民事訴訟上告棄却。

2013.11.26 刑事再審請求申立

 

<Q&A>

Q1:吉田さんは、日銀でどんな仕事をしていたのですか?    

A:日銀職員というと、背広を着たエリートを想像しますが、そうではありません。元自衛隊職員で、自衛隊の退職者の就職斡旋制度を使って、日銀に採用されました。担当していた仕事は、文書局内庶務課で、日本銀行内で銀行券を運搬したり、清掃するというものです。  

Q2:吉田さんは、なぜ、靴が脱げたまま裸足でトイレに行き、そのまま会社に行ったのですか?    

A:吉田さんの話を聞いたときに、ほとんどの人が疑問に思うことです。吉田さんに質問すると、「自分にとっては、靴のことは気にならなかった。」「遅刻しないで、日銀に出勤することが大事だった。」との答えが返ってきました。

吉田さんエリート社員ではなかったこともあり、服装等を気にしない人です。また、自衛隊では何があっても遅れられないため、自衛隊で身に付けた時間厳守の週間がありました。そのため、靴や鞄を取り戻して遅刻するよりも、取り戻さずに出勤して間に合うことを優先しました。 

Q3:吉田さんは、なぜ、鞄を置いたまま、会社に行ったのですか?   

A:変な男に声をかけられ、腕や胸倉をつかまれるといった暴力を振るわれたため、怖かった。会社に遅刻したくなかった。鞄は、変な男と一緒にいた駅員が確保してくれていて、失ったり盗まれたりすることはなく、あとで駅へいけば回収できると思っていた。また、業務に必要な着替えや靴は会社にあったため、鞄がなくとも業務に支障がなかったので、後で回収すればよいと思っていた。

Q4:吉田さんはどんな人ですか?    

A:少し変わったところがあります。たとえば、Q2にあるような、靴下の  まま駅のトイレに行くというようなことは、トイレの床は汚くしかも濡れていることが多いことからしても、通常であればしない行動です。しかし、吉田さんは人の目を気にしない性格です。また、元自衛隊員であったため、緊急状況に対応できるよう、優先される事項は確実に守るという習慣があったので、優先事項を自分の中で設定するとそれが達成されればよく、その他のことは気にしない性格です。そのため、トイレにいき、かつ、遅刻しないよう無駄な往復を省くために、靴を回収しに行かないという行動にでたのです。

 

<二子玉川駅ちかん冤罪事件再審弁護団連絡先>

 

〒169-0075 東京都新宿区高田馬場4丁目18番10号
        サンハイツ高田馬場503 暁法律事務所
        電話    03-6427-5902
        ファックス  03-6427-5903

        弁護士 指宿 昭一

 

<二子玉川駅ちかん冤罪事件・吉田さんを支援する会>

                世話人 渡邊 啓二

 

<支援カンパ振込先>

郵便振替口座  00150-1-549645   吉田さんを支援する会

 

 

2013年11月26日 いよいよ再審請求を申し立てます!

   

   下記の通り報告集会を開きます。

   ぜひ、多くの方のご参加をお願いいたします。

 

元日銀職員・吉田信一さんは無実です!

二子玉川駅ちかん冤罪事件・再審請求報告集会

  

日 時  2013年11月26日(火)午後6時半~8時半

会 場  連合会館401号室(地下鉄「新御茶ノ水駅」、JR「御茶ノ水駅」) 

 東京都千代田区神田駿河台3-2-11  TEL:03-3253-1771(代)

内 容  弁護団報告

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