WorKafe 12.7若者に贈る弁護士による仕事の悩み解決セミナー

2014-12-13

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12月7日、仙台のWorKafe(ワーカフェ)という労働問題に取り組むサークル主催の「若者に贈る弁護士による仕事の悩み解決セミナー」で講演をしてきました。参加者は20代の労働者が中心でした。
「仕事の悩み」の解決メニューとして、物を言う労働者になること、そのためには労働組合に加入することが必要、と述べてきました。

WorKafe(ワーカフェ)
http://workafe.nomaki.jp/

<レジュメ>
WorKafe(ワーカフェ)若者に贈る弁護士による仕事の悩み解決セミナー
「仕事の悩み」の解決メニュー
2014.12.7
指宿昭一(日本労働弁護団常任幹事・弁護士)
Ibu61@nifty.com
1 「若者の仕事の悩み」とは何か?
(1)「正社員になれない」
  →非正規労働者問題(地位不安定、低賃金、やりがい)
(2)「給料が安い」「昇給が少ない」
  →低賃金、ワーキングプア問題、残業代不払い
(3)「仕事がつらい」
  →過重労働(長時間労働)、職場環境(パワハラ)、安全衛生、「辞めさせてもらえない」問題

2 「仕事」(労働)とは何か?
(1)法律的な定義
①労働者が「労働に従事」し、使用者が「報酬」を与える(民法623条)
②「労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支 払うことについて」合意する(労働契約法6条)
(2)経済的な定義
   労働者が経営者に「労働力」という商品を販売すること。
(3)(労働契約における)労使は対等ではない
  →これに対する歯止めが労働法の役割
① 労働基準法 労使対等原則(2条1項)
     →「対等の立場で決定すべきもの」という原則
      
② 労働組合法 労使対等の促進(1条1項)
     →「対等の立場に立つことを促進する」

3 「仕事」(労働)の悩みの「解決」の方法は?
(1) 3つ目の選択肢(「ダンダリン 労働基準監督官」(日本テレビ)第8話 2013年)
  「会社が嫌なら辞めればいいじゃないか。よく、簡単にそういうことを言う人がいます。あるいは、我慢するか、会社を辞めるか、会社員にはその2通りの選択肢しかないとおっしゃる人がいます。でも、それは間違いです。本当は3つ目の選択肢があるんです。それは、言うべきことは言い、自分たちの会社を自分たちの手でより良いものに変えていくという選択肢です。」(→労働基準法1条1項・2項の朗読)
   本当に3つ目の選択肢はあるのか?(「画龍点晴を欠いてはならない」という批判)
(2) 労働法による労働問題「解決」のメニュー
① 労働条件の最低基準を定める(憲法27条2項、労働基準法、最低賃金法、労働安全法)
→「人たるに値する生活を営むための必要を充たすべき」労働条件(労働基準法1条1項)
*ディーセント・ワーク(まともな仕事、働きがいのある人間らしい仕事)の実現 ILO(国際労働機関)の目標
② 団結権・団体交渉権・団体行動権を認める(憲法28条、労働組合法)
→労働組合による労働者の地位の向上(労組法1条1項)
(3) 具体的な解決メニュー
① 労働相談
WorKafe(ワーカフェ)、労働基準監督署、弁護士(日本労働弁護団、ブラック企業被害対策弁護団)、労働組合
② 労働基準監督署による解決
相談だけではなく、違反申告を行い、是正指導をしてもらう。
③ 裁判所による解決
まずは、弁護士に相談。労働審判、裁判(訴訟、仮処分申立て)
④ 労働組合による解決
合同労組(ユニオン)に加盟して個人事件を解決することも可能。
職場で労働組合を作る場合も、まずは、合同労組(ユニオン)に相談を。
(4) 労働組合の力
① 労使対等原則を実現する(団結権)
3つ目の選択肢。「物を言う」(言える)労働者になる。
② 会社との交渉ができる(団体交渉権)
会社は交渉に応ずる義務がある。→労働委員会による救済あり
個人で交渉を申し入れても無理。ごり押しすれば、強要罪になることも。
③ 「実力行使」もできる(団体行動権)
ビラまき、抗議行動、取引先への宣伝活動、ストライキ
④ 「組合つぶし」は違法行為(労働委員会制度)
「組合つぶしのための」解雇・配転等は不当労働行為
→労働委員会による救済あり

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