コラム

堤未果「沈みゆく大国アメリカ」で介護技能実習生についてコメント

2015-06-03

今日、集英社から、堤未果さんの新刊「沈みゆく大国アメリカ」の著者サイン入り献本が届きました。P89~90に介護分野の外国人技能実習生問題に関する私のコメントが出ています。FMラジオJ-WAVEの番組JAM THE WORLDで、堤さんのインタビューに応じて話したことが載っています。
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堤未果「沈みゆく大国アメリカ」(集英社新書)
http://shinsho.shueisha.co.jp/tsutsumi/

映画「SAYAMA みえない手錠をはずすまで」感想

2015-04-19

 昨日、浦和コミュニティセンターで映画「SAYAMA みえない手錠をはずすまで」の上映会(県南・石川一雄さんを支援する会主催)。その「前座」で、狭山弁護団からの報告をしてきた。狭山事件の支援者ではないと思われる一般の市民の方が多数参加されていたようで、よかった。
 報告後、私も映画を観る(2回目)。何度観ても、いい映画だ。特に、沈黙を通じて、言葉では語れないことが語られているのがいい。再審無罪を勝ち取るまで両親の墓参りをしないという石川一雄さんに、連れ合いの早智子さんが墓参りをすることを勧める。一雄さんが沈黙し、一瞬泣き顔のような顔になる。この沈黙の時間に、観客は色々なことを考え、感じる。
 一雄さんのお兄さんの六造さんとその連れ合いのウメ子さんの会話もいい。それまで雄弁に語っていた六造さんが、「(ウメ子さんに)苦労をさせて悪かったと思っているよ。」と言って沈黙する。さりげなく、ウメ子さんが、「遠い昔のこと。みんな忘れた。」と返す。
 早智子さんは、亡き祖父との、部落差別に反対する活動についての会話を想い出し、「余裕がなかったんだね。あんなこと言わなければよかった。『おじいちゃんもがんばってきた。私は私で頑張る。』と言えばよかった。」と言って沈黙する。
 ここには、冤罪と闘い、部落差別と闘う心優しき人たちがいる。映画のなかの沈黙の時間が、そのことを観客に語りかけてくれる。差別や冤罪は、人の人生を壊そうとするが、差別や冤罪との闘いは豊かな人間性を作り出しているように思う。
 一雄さんは、無罪を勝ち取ったら、ケニアに行って、自由に走り回っている動物が見たいという。そういう日が一日も早く来るように頑張らねばと思う。
SAYAMA みえない手錠をはずすまで 公式HP
http://sayama-movie.com/

雑誌「労働情報」を存続させよう!

2015-04-04

 「労働情報」という雑誌をご存じでしょうか?
 戦後労働運動の基盤を作った、元総評事務局長の故・高野実さん主催の「労働情報通信」と「労働周報」という雑誌を引き継ぐ形で1977年に創刊され、今も労働運動の情報を伝え続けている雑誌です。発行主体は、「協同センター・労働情報」で、「労働を 生活を 社会を変える『労働情報』」をキャッチフレーズに発行されています。
 最近は、労働弁護団の会員弁護士の論考や事件報告も多く掲載されています。昨日の、労弁の残業代ゼロ法案反対緊急集会にも取材に来ていました。もうすぐ、特別号として、「残業野放し法批判」の特集が組まれ、労弁菅俊治事務局長、棗一郎闘争本部長他の原稿が掲載予定です。私も、タクシー残業代請求訴訟の勝訴判決や技能実習生問題等の原稿を書かせてもらいました。
 日本の労働運動のためになくてはならない雑誌であり、我々労働弁護士にとっても必要な雑誌だと思います。
 この「労働情報」が危機に瀕しています。昨日、関係者の方に聞いてショックを受けました。1年以内に定期購読者を拡大し、経営基盤を確立できなければ、存続が難しいとのことです。
 「労働情報」の定期購読者は、かつての労働運動を支えた活動家が中心で、高齢化しており、だんだん減っていくのに対して、若い購読者が増えないとのこと。
 みなさんに呼びかけます。労働運動の発展を願う方々の力で、「労働情報」を存続させましょう。ぜひ、定期購読者になってください。300名の定期購読者が拡大できれば、存続が可能になるそうです。
 まだ、この雑誌を読んだことがない方は、ぜひ、1冊購入して読んでみてください(東京の弁護士の方は、弁護士会館地下のブックセンターで購入できます。)。よい雑誌だと思ったら、定期購読をしてください。
 「労働情報」は、労働運動について良く知らない方が労働運動の現場の闘いや悩みを知る上での格好の教科書です。また、今、労働運動の現場で何が起こっているかを伝えてくれる情報誌でもあります。労働弁護士にとっては、判決の報告や、運動の情報発信をしたいときの媒体としても有効です。
 私は、「労働情報」の一読者の立場から、「労働情報」を存続させるため、同紙を勝手に支援する運動を呼びかけます。  

 弁護士 指宿 昭一

労働情報・価格
 1号が450円(消費税・送料込)。定期購読は半年:5,376円(消費税+送料)、1年:10,752円(消費税+送料)
労働情報HP
http://www.rodojoho.org/

ベトナム人労働者の状況を聞く会

2015-04-04

今日は、外国人労働者弁護団で、日本ベトナム友好協会理事長の本吉良吉さんを招いて、日本に在住するベトナム人労働者の状況についてお話を聞いた(@暁法律事務所)。終了後、高田馬場のベトナム料理店・チャオ ハノイで懇親会。
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チャオ ハノイ
http://www.spiceroad.co.jp/Shop_ChaoHanoi.html

ダイコー不当解雇事件で、会社が自ら懲戒解雇を取り消し、バックペイ支払い

2015-04-01

仙台地裁で地位保全等仮処分命令申立をしていたダイコー事件(平成26年(ヨ)第134号)で、本日(4月1日)、会社は懲戒解雇を取り消すことと、昨日に解雇期間中の賃金(バックペイ)全額を支払ったことを通告してきました。申立人は、本件解雇には理由がなく、労働組合(日本労働評議会分会)作りのための動きをしていたことに対する不利益取扱いであること等を主張していましたが、仮処分決定を待たずに会社が解雇を取り消したのは、自ら非を認めたに等しいと思います。しかし、会社は、懲戒解雇をしたことについての謝罪をしていません。
なお、会社は、4月13日付で、申立人を元の職場である本社工場から仙台営業所への異動命令を出しました。申立人は、これを労働組合員拡大の活動の妨害ととらえて、会社に撤回を求めていく意向です。
本件の代理人は、指宿昭一弁護士と谷村明子弁護士です。弁護団としては、勝利命令が出ることを確信していましたが、会社が自ら懲戒解雇を認めたことで、結果が前倒しで出ました(労評弁護団HPから転載・http://rouhyo.ak-law.org/news/92/)。

ダイコー懲戒解雇に対し、仙台地裁に地位保全仮処分申立て http://rouhyo.ak-law.org/news/92/

スーパーグローバル大学・芝浦工業大学でネイティブの英語非常勤講師7人を雇止め

2015-04-01

 昨日、私立理工系大学で唯一の「スーパーグローバル大学創成支援」 採択決定をされた芝浦工業大学で、システム理工学部の英語を母語とする7人の英語担当非常勤講師が雇止めにされました。
 7名の非常勤講師は、労働組合である全国一般東京ゼネラルユニオン芝浦工業大学教職員組合の組合員。同組合は、今回の雇止めは、組合員であることを理由に不利益な取り扱いをしたものであるとして東京都労働委員会に不当労働行為救済申立てをしています(担当は、谷村明子弁護士と私)。
 今日は、都労委の次回調査期日に向けて、同組合と弁護団の打合せを暁法律事務所で行いました。
 7人のうちの一人の講師は、昨年10月にストライキに関する組合活動を理由に解雇されており、この点についても都労委で救済を申し立てています。

会議終了後に組合員と弁護団で記念撮影

会議終了後に組合員と弁護団で記念撮影

全国一般東京ゼネラルユニオン(東ゼン)HP
http://tokyogeneralunion.org/

3.30二子玉川痴漢えん罪事件再審請求抗告審報告集会(報告)

2015-04-01

3月30日、弁護士会館で、二子玉川痴漢えん罪事件再審請求抗告審報告集会を行いました。
再審請求人である吉田信一さん、弁護団、布川事件の元再審請求人杉山卓男さん等の支援者(吉田さんを支える会)が参加されました。
集会では、棄却決定に対する批判と、抗告審の方針についての弁護団からの報告に基づき、会場からも活発な意見をいただきました。弁護団としては、たくさんのヒントをいただくことができました。
「どうして、事件から9年もたつのに、再審請求を続けているのか?」という質問に対して、吉田さんが「真実は(略式命令や再審請求棄却決定と)違う。俺はやっていません。」と答えていたのが印象的でした。杉山さんも、「本当にやっていない人間は頑張れるんだよ。」と発言されていました。

無実を訴える再審請求人吉田信一さん

無実を訴える再審請求人吉田信一さん

虚偽の自白調書に基づく「犯行状況」の再現 ズボンのポケットの中から右手親指と人差し指で痴漢行為をしたとされている(こんな、痴漢がありうるのだろうか?)

虚偽の自白調書に基づく「犯行状況」の再現 ズボンのポケットの中から右手親指と人差し指で痴漢行為をしたとされている(こんな、痴漢がありうるのだろうか?)

広島江田島事件判決について

2015-03-15

 3月13日、広島地裁で江田島事件の判決が出されました。江田島のカキ養殖加工会社で、2013年3月14日、技能実習生として働いていた被告人が2名を殺害し、6名に傷害を与えたという、とても残念でやりきれない事件です。
 広島地裁で判決公判を傍聴しました。判決主文は無期懲役でした。判決は、被告人が追いつめられていたことを考慮していますが、彼が追いつめられた背景である技能実習制度の問題に踏み込んだ記述がなされていないのが残念でした(実際には、量刑判断においてこの問題が考慮されたのではないかと思いますが。)。技能実習生には、送出し機関に多額に費用を支払って来日し、日本で仕事を辞めることも、他の職場に移ることもできないという状況があり、被告人はこのような状況下で追いつめられたのですから、技能実習制度の問題が背景にあったことは明らかだと思います。このような事件が繰り返されないために、すみやかに制度を廃止しなければならないと思います。
 亡くなった被害者お二人のご冥福をお祈りします。

「労働組合で社会を変える」(石川源嗣著)

2014-12-14

 東京東部労組副委員長の石川源嗣さんの新刊「労働組合で社会を変える」(世界書院)を読んだ。
 日本労働運動再生の戦略が具体的に示されている。数多くの労働相談から労働組合結成を進め、また、労働者の要求に基づく職場闘争から組合員の拡大と多数派形成を目指す。このような闘いによって、合同労組で中小企業労働者と非正規労働者の組織化を進めることが、社会を変えるための労働運動再生の道であるという提起には賛成である。また、この提起は東部労組の実践に支えられているから力強く、イメージがしやすい。
 この書籍からは、石川さんの労働運動再生の強い「執念」を感じる。この執念は、多くの人に伝わり、広がっていくだろう。
私も、労働弁護士として、「執念」を持って労働運動再生に取り組まなければならないと強く思った。

http://www.jca.apc.org/j-union/center/hanbai.htm

「季刊・労働者の権利」(VoI.309/2015 .4)に書評を書きました。
http://www.jca.apc.org/j-union/center/kanso.htm

東京入管で、胸の痛みを訴え、診察を受けられなかったスリランカ人が死亡

2014-12-02

東京入管で、22日に、また、収容中のスリランカ人男性が死亡。心臓の痛みを訴えたのに、「土曜日で入管内に医者がいない。」ことなどを理由に医者に診せず、救急車も呼ばず、独居房に放置し、そのまま亡くなったという事案です。
昨日、仮放免者の会で記者会見をしました。私も同会顧問として出席。
昨年10月に東京入管でロヒンギャ人、今年3月に牛久入管でイラン人とカメルーン人が死亡しており、今回も含めて入管の医療体制に原因がある可能性があります。常勤医が確保できず、医療体制の整備ができないなら、それができるまで収容を止めて、すべての被収容者を仮放免すべきです。

入管施設でまた収容の外国人が死亡 NHKニュース
12月1日 17時57分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141201/k10013633961000.html

入管でスリランカ人男性死亡 胸の痛み訴えるが診察せず 朝日新聞
2014年12月1日20時41分
http://www.asahi.com/articles/ASGD154GQGD1UTIL029.html

スリランカ人男性が東京入管で死亡~入管行政の根深い外国人差別の体質(西中誠一郎) レイバーネット
http://www.labornetjp.org/news/2014/1201nisi

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